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経営者の仕事を一言でいうとすれば、何になるのでしょうか?
いろいろな言い方が出来るでしょうし、おそらくそれらのどれもがそれなりに当を得た内容だと思います。 今回は、私が昔いろいろとお世話になった人にの言葉をご紹介して、それに関しての感想を書いてみたいと思っています。 「経営者業とは環境適応業である」 これがその言葉です。 最初にその言葉を聞いた時は、「『環境適応業?』なんか聞きなれない不思議な語感だなあ」と感じました。 その方はとてもスピーチが上手な人でした。 たっぷりと間合いをとって、聴衆の自分の言葉に対する反応を確かめるように見回します。 おそらく、頭の上でクエスチョンマークが揺れている人が大半だったんでしょう。 満足そうに、解説をはじめます。 実際には特に難しい話ではありません。 ・企業を取り巻く経営環境は絶えず変化しているものである。 ・そして、その変化に常に適応していくことこそが経営者の唯一の仕事である。 という趣旨のお話です。 そしてその経営環境を具体的にいうと、 ・市場動向 ・流通動向 ・競合動向 の3つになるとのことです。 また、具体的な事例と取り上げて、興味深い話をしてくれました。 印象に残っているのは、「アメリカの映画産業」の事例の話でした。 今となってはあまりにも有名な話ではあります。 その昔「テレビ」という新商品が世の中に出現した時代の話です。 当時の映画会社は、この新メディア「テレビ」というライバルの出現により、一時、アメリカの映画産業は大きく衰退し、次々と映画の製作会社が潰れていった時期 があったということです。 環境適応に失敗した典型的な事例だということなのですね。 当時の映画製作会社は、テレビというメディアを「敵視」し、同時に「軽視」しました。 「皆が、家の中でくだらない番組ばかりみるようになったら、映画を見に来なくなるじゃないか・・・」 「あんなちっぽけで質の低い映像を見て人が感動出来るとおもっているのか・・・」 という具合です。 自分たち「映画屋」「映画製作のプロ」が最高の品質の「良い映画」を作りさえすれば、テレビなんかに負けるはずはないという対応を行ったわけです。 しかし、歴史として、結果は異なりました。 テレビという「娯楽」は、確実に大衆に受け入れられたのです。 最初は、未熟だった「映像技術」「コンテンツ制作能力」も、少しずつ、しかし確実に進歩し、テレビというメディアの特性を活かして独自の進歩を遂げていったのです。 テレビ専門の製作会社が大きく成長してきたのです。 ここで時代の「もしも」です。 自らが「映画屋」ではなく、「映像による娯楽の提供業」と捉えたらどうなっていたかということです。 もし、この時代に映画製作会社の経営者がこう考えていたらどうなったのかという話です。 テレビは確実に今後伸びていくだろう。それに伴って、テレビ番組の制作という仕事はビックマーケットに成長するはずだ。 今は見るに堪えない番組ばかりだが、いやだからこそ、ここに我々の「映像作成技術」「コンテンツ製作のノウハウ」「豊富な女優・俳優陣」をいち早く投入して、「テレビ番組の制作」という市場を牛耳ってしまうぞ。 もちろん、あくまで「もしも」ですから、どうなっていたかは分かりません。 しかし、当時最高の技術と資本を持っていた、彼ら映画製作会社なら実現は可能であったかもしれません。 多分、こんなことは今の時代でも、いくらでも起こっていると思います。 環境の変化に目をつむって「わが道」を行きたがる。 これはもしかしたら、何か本能的な部分も関わっているのかもしれません。 たまに、皆さんのお店を取り巻く経営環境を見直してみてはいかがでしょうか? PR |
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